固定種と、自家採種

なつむし農園さんにお誘いいただき、

「じかたね」に参加させていただいた、

天竜で百姓を営んでいる、

「小堀谷のヌウとテツ」と申します。



小堀谷(こぼりや)とは、

今住んでいる場所の“字”なのですが、

なぜ、「ヌウとテツ」なのかは、

また追々説明させていただくとして(笑)、

今日は、うちの野菜たちについてのお話を。




現在、うちでは、

年間、

品種で60種類ほどの野菜を栽培しています。



で、その全てが、

「固定種」(その土地土地に伝わる、昔からの伝統野菜)であり、

その全てを、

自家採種しています。

(新しく栽培する野菜の種子は、購入するのですが、

次回以降は、自家採種し、栽培をしています。)



以前、祖父の農地を借りて、

百姓の“いろは”を教えてもらっていた頃は、

種に関するこだわり?はなく、

ごく普通に、F1種を使っていました。



F1種は、いってみれば、

今の市場ニーズに合うように作出された作物

(人間の都合により“作”られた“物)

なので、

例えば、強烈な甘みであったり、

肥大性に富む性質であったり、

収穫が均一になりやすい等々、

まあ、言ってみれば、

「お金になりやすい」作物でもあります。



ただ、その代償として、

本来持っていた生命力や、力強さ、

滋味などを失い、

そして、

自家採種しても、

同じ形質が子供に現れない、

つまり、

地球上に暮らす生き物としての、ごく当たり前の性質をも、

失って。





野菜は、人間にとっては“食”。



でもその前に、

野菜は、大昔から脈々と生を繋いできた、

かけがえのない生き物であり、

“いのち”であります。



そこに思い至った時、

ああもう、F1種の栽培はやめよう、

固定種を栽培し、

毎年、自家採種(種を採って、次の栽培時に播く)しながら、

この地で、うちの畑で、

生を繋いでいってもらおう、

と思った次第。



現在、

店頭に並ぶ野菜の大部分がF1種なので、

なかなかお目にかかる機会は少ないかもしれませんが、

もし固定種の野菜を見かけたら、

ぜひ、召し上がってみて下さいね。



固定種の野菜に興味を持っていただけたら、うれしいな~、

と思います♪




固定種と、自家採種

(秋、種採りを控えた、島オクラのサヤ。

このあと、サヤを割り、種子を取り出します。)




                  ~小堀谷のヌウとテツ太陽


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